北海道の温泉巡りなら、まずは「登別温泉」へ行ってみてください。
「登別温泉」は北海道登別市にある、道内の人気温泉地ランキング第1位の温泉地です。
日本には10種類の泉質があり、そのうち9種類のお湯が湧き出る「登別温泉」は「温泉のデパート」と呼ばれ、さまざまな源泉を一度に堪能できます。
「登別温泉」は江戸時代末期に、岡田半兵衛が実費で共同浴場を造り、その後滝本金蔵が温泉施設を建てたことをきっかけに「登別温泉」を利用する人が少しずつ増えたと言われています。
その後、明治末期に日露戦争の傷病兵保養地として使われていたことから「登別温泉」の名が全国的に広がり、蒸気機関車や電車などの交通機関が整っていきました。
同時に宿泊施設や土産店も増えて、やがて北海道最大級の温泉観光地となり、現在に至ります。
そんな「登別温泉」は、源泉を間近で見れる「地獄谷」や子どもから大人まで楽しめる「のぼりべつクマ牧場」など、訪れる人を魅了する観光スポットも存在します。
この記事では「登別温泉」の泉質、おすすめの宿、観光名所、アクセス方法などをまとめました。
はじめての「登別温泉旅行」を満喫したい方や、9種類の効能について知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
「登別温泉」の泉質は驚きの9種類!
はじめに「登別温泉」の9種類の泉質を順番に解説していきます。
敏感肌や疲労回復など、自分にはどのお湯が合うか知りたい方はぜひ参考にしてくださいね。
硫黄泉
「登別温泉」の中でも特に馴染みがあるのは「硫黄泉」です。
お湯は少し白っぽくて、ゆで卵のような温泉特有の匂いがします。
「硫黄泉」に入ることで血液の流れが良くなるほか、皮脂や雑菌を抑制する働きもあるため体臭を気にする方にもおすすめです。
第一滝本館、花鐘亭 はなや、登別万世閣など♪
食塩泉(塩化物泉)
透明で保湿効果のある「食塩泉」は、名前の通り「塩」を含むため舐めると少ししょっぱいです。
入浴後もしばらく体がポカポカで湯冷めしにくいことから「熱の湯」とも呼ばれ、冷え性や神経痛に悩む方はぴったりのお湯ですね。
登別グランドホテル、ホテルゆもと登別など♪
明ばん泉(含アルミニウム泉)
少し黄褐色の「明ばん泉」は、水虫や蕁麻疹にも効果があると言われてますが、他にも眼病に悩む方の湯治として「目の湯」としても愛されてきました。
しかし、湯だたれ(入浴後、体がだるくなること)を起こすこともあるので、皮膚の弱い方は短時間の入浴を意識すると良いでしょう。
温泉銭湯 夢元さぎり湯のみ♪
緑ばん泉(含アルミニウム泉)
「緑ばん泉」は、はじめは無色透明のお湯ですが、空気に触れると茶褐色へと変化します。
体を芯まで温め、慢性湿疹にも効果があり、銅やマンガンなどの鉱物を多く含むことから貧血に悩む方に特におすすめです。
第一滝本館など♪
鉄泉(含鉄泉)
「鉄泉」は入浴後、白いタオルで体を拭くと少し赤っぽくなるのが特徴です。
月経困難症の改善にも適していることから、別名「子宝の湯」とも言われているため婦人科系に悩む女性にやさしい源泉と言われています。
登別グランドホテル、登別温泉郷滝乃家など♪
芒硝泉(ぼうしょうせん)(硫酸塩泉)
「芒硝泉」は透明で、少し塩気のあるお湯です。
高血圧や動脈硬化の改善も期待できるほか、腸の動きを活発にする効果もあるので便秘や糖尿病にも効果があると言われています。
また、入浴後全身がしっとりと保湿されるため、冬の乾燥や敏感肌に悩む方にもおすすめです。
第一滝本館など♪
石膏泉(硫酸泉)
透明無臭の「石膏泉」には鎮静作用があり、切り傷ややけど、痔にも良いとされています。
硫酸塩泉の一つで、硫酸イオンや硫酸カルシウムが主成分であることから、肌や身体を健康に保つのに効果的とも言われているお湯です。
名湯の宿 パークホテル 雅亭など♪
酸性泉
「酸性泉」には殺菌作用が豊富なため「殺菌の湯」とも言われており、湿疹などに適しています。
しかし、殺菌力が強いので皮膚が弱い方は、肌荒れしないよう入浴後はシャワーでしっかり洗い流しましょう。
ホテル まほろば、登別万世閣など♪
重曹泉
「重曹泉」は皮膚表面を柔らかくし、脂肪や分泌物を洗い流す作用があるため「美人の湯」として愛され続けています。
アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患に悩む方だけでなく、髪の毛を重曹泉で洗い流すだけでもさらさらになるのも魅力です。
第一滝本館など♪
「登別温泉」おすすめの宿3選!
「登別温泉」にはたくさんの宿泊施設がありますが、特におすすめの宿を3つご紹介します。
・第一滝本館
・登別万世閣
・登別グランドホテル
泉質やサウナなどを中心に、それぞれの魅力を解説していくので、宿選びに迷っている方はぜひ参考にしてくださいね。
登別温泉 第一滝本館
この「第一滝本館」の一番の魅力は、なんといっても泉質の多さ。
「登別温泉」では9種類のお湯が湧き出ていますが、そのうち5種類(硫黄泉・食塩泉・芒硝泉・緑ばん泉・重曹泉)を一度に堪能できるのは「第一滝本館」だけです。
男女合わせて35種類の浴槽があるので、どこに入ろうか迷ってるうちにあっという間に時間が経ってしまいます。
その日の気分や体調に合わせてお湯を選べるのは嬉しいですよね。
特に「芒硝泉」は少しぬるめの温度に設定されていて、入浴後肌のしっとりさに驚きます。
肌の乾燥やかゆみが気になる方にはぜひゆっくり浸かっていただきたいです。
(画像:第一滝本館公式ホームページより)
他にも露天風呂では15時30分〜20時30分までビールや日本酒、ソフトドリンクを購入できる贅沢なサービスがあります。
温泉好きお酒好きなら「露天風呂で一杯」なんてシチュエーション、一度は憧れたのではないでしょうか。
運が良ければ、最高の一杯を味わっている最中に、野性の鹿が会いに来てくれるかもしれませんよ♪
登別温泉 登別万世閣
「登別万世閣」は源泉掛け流しです。
「硫黄泉」が毎分80リットル、1日におよを10万リットル以上も給湯されています。
乳白色の「硫黄泉」は血行促進や疲労回復などが期待でき、1日の疲れを自然の中で心身ともに癒すことができます。
(画像:登別万世閣公式ホームページより)
他に、リニューアルされた「セルフロウリュウサウナ」も人気です。
サウナ内で檜としらかばの香りに癒されたあとは、源泉のお湯をそのまま冷やした「源泉温泉水風呂」で整いましょう。
また、ベビーやキッズ用のお風呂セットを無料で貸し出してくれたり、子連れ優先の洗い場があったりなど子どもにやさしいサービスが充実してるため、子連れでも安心して温泉旅行を満喫できます。
登別温泉 登別グランドホテル
血行促進が期待できる「硫黄泉」、湯冷め知らずの「食塩泉」、婦人科系に悩む方におすすめの「鉄泉」の3種が揃った「登別グランドホテル」は、内風呂、露天風呂ともに温泉施設が充実しています。
(画像:登別グランドホテル公式ホームページより)
男女日替わりで「鬼灯(ほおずき)の湯」と「竜胆(りんどう)の湯」に入ることができますが「鬼灯(ほおずき)の湯」の方にはサウナ好きにはたまらないサービスがあります。
それは、110度のオートロウリュウ式サウナを体感できる「鬼サウナ」です。
通常ですとサウナは80度〜90度前後ですが、さらに熱い110度の高温サウナを味わえるため、いつも以上に整うこと間違いなし。
(画像:登別グランドホテル公式ホームページより)
この「鬼サウナ」は「サウナミシュラン2023」で5位を受賞していて、プロサウナー・サウナビルダーの「松尾大氏」が監修しています。
温泉へ行くならサウナも必須!という方にはとてもおすすめです。
「登別温泉」周辺おすすめスポット
次に「登別温泉」周辺のおすすめスポットを3つご紹介します。
・地獄谷
・のぼりべつクマ牧場
・大湯沼川天然足湯
「登別温泉」へ行ったら外せない観光スポットですので、ぜひ最後までご覧ください。
地獄谷
「地獄谷」は、日和山の大噴火によってできた爆裂火口跡に、9種類もの泉質が湧き出た世界的にも珍しい源泉地です。
北海道遺産にも登録されおり、あちこちで温泉がグツグツ煮えたぎる地獄のような景色は迫力満点です。
「地獄谷」で自然湧出された1日1万トン(ドラム缶で約5万トン)もの源泉は、毎日休むことなく「登別温泉」のホテルや旅館に給湯されています。
遊歩道を歩いた先にある間欠泉「鉄泉池」では約90度のお湯が定期的に飛び上がるため、鑑賞の際は注意しましょう。
源泉を肉眼で見た後に、お好みの宿でゆっくり浴槽に浸かることでより自然の恵みを感じられますよ。
午前8時〜午後5時は駐車場代500円ですが、それ以外の時間は閉鎖することなく無料開放しています!無料で、24時間いつでも「地獄谷」を散策できるのは嬉しいですね♪
大湯沼川天然足湯
ひょうたん型の大湯沼から湧き出た酸性度の高いお湯と、途中から「大正地獄」のお湯が流れて混ざり合った川が「大湯沼川天然温泉」です。
天然の足湯なので、座る場所によっては温度に若干違いがありますが、基本的には42℃〜43℃と比較的熱めの温度です。
石に足裏を合わせることで足ツボマッサージにもなったり、川底にはとろっとした湯の花が沈んでいたりするため、より自然を体感しながらリラックスできます。
大自然の中で森林浴をしながら穏やかに過ごす時間は、日頃のストレスを癒し洗い流してくれること間違いなしです。
「大湯沼川天然足湯」も入場料無料、24時間いつでも足湯を楽しめますが、夜は電灯がないため明るいうちがおすすめです♪
のぼりべつクマ牧場
「のぼりべつクマ牧場」へは、循環式ゴンドラリフトに乗って山頂まで約7分かけて一気に登ります。
第1牧場ではオスのエゾヒグマたちがお出迎えしてくれます。
メスと比べて、普段はおとなしいオスグマですが、通年5月〜7月は発情期間なので、クマ同士の「ボス争い」が見られるかもしれません。
争っている様子を間近で鑑賞できるため、その迫力に思わず圧倒されてしまいます。
そして、第2牧場にいるのはお茶目なメスのエゾヒグマです。
オスと比べて非常に活発で、エサをもらうために手を挙げてアピールしたり、2本足で立って見せたする愛嬌たっぷりなクマたち。
時期によって「好奇心旺盛で遊び盛りな若いクマ」や「おねだち上手なベテランクマ」などさまざまな個性を持ったクマたちに会えます。
この他に、クマのアスレチックに限定3組がエサを隠し、実際にクマに探してもらう体験型コーナーがあったり、首にリボンを巻いたアヒルの競争を見れたり楽しいエリアがたくさんあります。
「のぼりべつクマ牧場」は想像以上に満喫できるため、時間に余裕を持って行きましょう♪
入場料はロープウェーの料金込みで大人2,650円、小人1,350円です♪営業時間は10月21日〜4月20日は9時30分〜16時30分。4月21日〜10月20日は9時〜17時と違いがあるため、事前に公式ホームページなどを確認しましょう!
「登別温泉」へのアクセス!
「登別温泉」へのアクセス方法は大きく3つです。
・電車
・バス
・自動車(レンタカー・タクシー)
周りの景色を見ながらゆっくり向かいたい方は「電車やバス」がおすすめです。
道中の観光も楽しみたい方や、北海道ドライブを満喫したい方は「自動車」を利用するのがおすすめですので、目的にあったアクセス方法を選んでくださいね。
「登別温泉」へ電車で行く場合
JRを活用するなら「特急」をおすすめします。
普通列車だと1時間前後も到着時間が変わるからです。
しかし、JRは「登別温泉」へ直通ではないため「登別駅」を下車したら、登別からバスかタクシー(約15分〜20分)を使って「登別温泉」へ向かう必要があるため注意しましょう。
新千歳空港:約1時間30分(電車、バス乗り換え合計3回)
新千歳空港駅(JR千歳線)→南千歳駅(特急北斗、特急すずらん)→登別駅(徒歩3分)→登別駅前(バス、タクシー)→登別温泉
札幌駅:約1時間38分(電車、バス乗り換え合計2回)
札幌駅(特急北斗・特急すずらん)→登別駅(徒歩3分)→登別駅前(バス、タクシー)→登別温泉
函館駅:約3時間5分
函館駅(特急北斗)→登別駅(徒歩3分)→登別駅前(バス、タクシー)→登別温泉
「登別温泉」へバスで行く場合
「高速エアポート号」「高速はやぶさ号」「高速おんせん号」など、どれも予約必須ですがすべて「登別温泉」へ直行できます。
また、登別温泉の宿を宿泊する場合は、新千歳空港や札幌駅から送迎バスを運行しているところあるので、事前に宿泊施設へ問い合わせてみましょう♪
新千歳空港:約1時間〜1時間15分
・高速エアポート号(直行便予約必須・約1時間)
・高速はやぶさ号(予約必須・約1時間15分)
札幌:約1時間〜1時間20分
・高速おんせん号(直行便予約必須・約1時間)
・高速白鳥号(約1時間20分)
・高速むろらん号(「むろらん号」約1時間20分)
「登別温泉」へ自動車で行く方法と駐車場
高速道路をご利用の場合は、どこから乗車しても「登別東IC」で下車。
大きな赤鬼が出迎えてくれるので、そこを左折すると登別温泉方面へと行けます。
IC名に温泉表記がないので注意してくださいね。
新千歳空港:約1時間
札幌方面:約1時間34分
函館方面:約3時間
駐車場ですが「登別温泉」には「タイムズ」などのコインパーキングは常設されていません。
しかし「登別地獄谷」やそれぞれの温泉施設には完備しているので、それぞれ目的の施設に駐車場があるか事前に確認しましょう。
「登別温泉街」のおすすめグルメ
「登別温泉」周辺で観光スポット巡りをしたら、おなかも空きますね。
次に「登別温泉」周辺で、おすすめのグルメを2店舗ご紹介します。
温泉市場
北海道の新鮮な海の幸を堪能できる「温泉市場」。
昼ご飯は海鮮丼と、一品物を少し。
北海道の海産物は、格別に美味しかった😋#登別温泉市場#海鮮丼 pic.twitter.com/KK1t64Heoi— 🐾三毛猫🌻 (@lr7_ar) March 24, 2023
カキ・ウニ・ホタテ・カニ・ツブ・えび・いくらなど鮮度の高い海鮮が揃っていて、季節や時期によって食べられる種類は変わります。
内地から訪れる方であれば、1つ1つのボリューム、クオリティ、値段全てに驚くこと間違いなしです。
ぷりぷりのカキや贅沢すぎる蟹の味噌汁など、心もお腹も満たされます。
そして、海鮮の他にも「ラムたん塩焼き」も飛び抜けて美味しいのでオススメです。
厚みのあるラムの歯応え、レモンの酸味と塩ダレのバランスが絶妙で、1度食べたら忘れられない味ですよ。
住所:北海道登別市登別温泉町50
(※冬季オフシーズンは21:00まで)
営業時間:11:30〜22:00
(※冬季オフシーズンは21:00まで)
電話番号: 0143-84-2560
定休日:年中無休
駐車場:無
そば処 福庵
登別温泉街の入り口近くにある「そば処 福庵」は、北海道産のそば粉で手打ちそばを食べられます。
お蕎麦は細め。風味豊かでコシのある食感がたまりません。
特に天丼そばセットだと、サックサクの衣にプリプリの身がぎっしり詰まったえび天が4本も乗ってボリューム満点な上、値段は1100円と衝撃的な価格です。
登別のそば処福庵で食べた天丼が美味しくて、毎週食べたいくらい気に入った。
海老が4本で衣が厚めでサクサク、甘いタレと衣、米の相性が抜群だった。
そばも付いて1,100円は安く感じた。
天丼食べたい。https://t.co/BIUvkeTwHU pic.twitter.com/0fPwfGHIFo— おじまる キャンプ (@ojimaru_camp) March 18, 2024
冬季のオフシーズンでも並ぶほど人気店なので、昼と夜の営業はピーク時間を避けて行くのがおすすめです。
住所:北海道登別市登別温泉町30
営業時間:午前11時30分~午後2時、午後6時~午後10時
電話番号:0143-84-2758
定休日:不定休
駐車場:なし
「登別温泉」のまとめ
「登別温泉」は、北海道を代表する温泉天国です。
この記事では「登別温泉」周辺のおすすめ宿や観光スポット、アクセス方法などをご紹介しました。
「登別温泉」は温泉好きにはたまらない北海道を代表する貴重な温泉地です。
小さな湯屋から大きな温泉宿へと発展した「登別温泉」の歴史に触れながら、1つ1つの泉質を実際に肌で感じてください。
これだけバラエティー豊富な泉質が揃うと、つい何日も滞在し9種類全ての温泉を制覇したくなることでしょう。
この記事を参考にして「登別温泉」の旅行をより充実した旅にしてくださいね。
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